【パニック障害】処方される治療薬SSRIとは

2019年7月31日

パニック障害治療は薬物療法と行動療法

パニック障害の治療法は主に2つです。

・薬物療法

・行動療法

薬物療法と行動療法は、精神的な問題や障害の治療に用いられる2つの主要な治療法ですが、それらは異なるアプローチを取ります。

薬物療法は、神経化学物質のバランスを修正し、脳の機能を変化させるために、薬剤を使用する治療法です。この治療法は、うつ病、統合失調症、不安障害などの症状を改善するために広く用いられています。薬物療法は、治療期間中に副作用を引き起こす場合がありますが、多くの場合、症状の改善をもたらすことができます。

一方、行動療法は、思考や行動のパターンを変えることで、精神的な問題や障害を治療するための方法です。行動療法の目的は、問題行動を特定し、環境や認知的要因を変更することによって、望ましい行動を促進することです。行動療法は、うつ病、不安障害、摂食障害などの問題に使用されます。行動療法は、患者の意識的な取り組みを必要とするため、通常、薬物療法と併用されます。

薬物療法と行動療法は、それぞれ異なるアプローチを取り、異なる症状を治療するために使用されます。これらの治療法は、患者の状態や症状に応じて適用され、最適な治療法を選択するためには、医師や専門家との相談が必要です。

今回はパニック障害の治療で処方される薬についてみていきます。

パニック障害の治療で処方されるSSRI

選択的セロトニン再取り込み阻害剤 
(Selective Serotonin Reuptake Inhibitor・通称SSRI)

選択的セロトニン再取り込み阻害剤(Selective Serotonin Reuptake Inhibitors, SSRIs)は、脳内のセロトニン濃度を上昇させることによって、うつ病や不安障害などの精神的な問題を治療するために使用される薬剤の一種です。

SSRIは、神経細胞から放出されたセロトニンが神経シナプスから再取り込まれることを阻害することで作用します。これにより、セロトニンの量が増加し、神経シナプスの活動性が高まります。この作用により、うつ病や不安障害の症状の改善が期待されます。

SSRIは、セロトニン以外の神経伝達物質の再取り込みを阻害することがほとんどなく、セロトニンの再取り込みに選択的に作用するため、このように名付けられました。代表的なSSRIには、フルオキセチン、セルトラリン、パロキセチン、フルボキサミン、エスシタロプラムなどがあります。

SSRIは、うつ病や不安障害の治療に広く用いられており、副作用としては、吐き気、下痢、性的機能の低下、不眠症などが報告されています。ただし、個人差があるため、医師との相談の上での適切な使用が必要です。

よくSSRIと略される薬です。主に4種類があります。

パニック障害 SSRI
レクサプロ(エスシタロプラム):2011年

レクサプロ(エスシタロプラム)は、選択的セロトニン再取り込み阻害剤(SSRI)の一種であり、うつ病や不安障害の治療に使用されます。エスシタロプラムは、セロトニン再取り込みを阻害することにより、セロトニンの濃度を増加させ、神経シナプスの活動性を高めます。これにより、うつ病や不安障害の症状を改善することが期待されます。

エスシタロプラムは、副作用として吐き気、下痢、性的機能の低下、不眠症などが報告されていますが、他のSSRIと比較して、副作用の少なさが知られています。また、エスシタロプラムは、他の薬剤との相互作用が少ないため、他の薬剤と併用することができることが多いです。

エスシタロプラムの投与量は、医師によって個人に合わせて決定されます。通常、初期投与量は10mgであり、必要に応じて最大で20mgまで増量されることがあります。投与前に、医師に自分の健康状態や投与中の他の薬剤、アレルギーの有無を報告することが重要です。また、急に投与を中止すると離脱症状が生じるため、投与量の調整や医師の指示に従うことが必要です。

パニック障害 SSRI
ジェイゾロフト(セルトラリン):2006年

ジェイゾロフト(セルトラリン)は、選択的セロトニン再取り込み阻害剤(SSRI)の一種であり、うつ病、強迫性障害、社会不安障害、パニック障害、PTSD(心的外傷後ストレス障害)などの精神障害の治療に使用されます。

セルトラリンは、脳内のセロトニン濃度を上昇させることにより、神経シナプスの活動性を高め、うつ病や不安障害などの症状を改善することが期待されます。

副作用として、吐き気、下痢、性的機能の低下、不眠症、頭痛、めまい、多汗症、食欲増加などが報告されています。また、セルトラリンは、他の薬剤との相互作用があるため、他の薬剤を併用する際には注意が必要です。

セルトラリンの投与量は、医師によって個人に合わせて決定されます。通常、初期投与量は50mgであり、必要に応じて増量されることがあります。投与前に、医師に自分の健康状態や投与中の他の薬剤、アレルギーの有無を報告することが重要です。また、急に投与を中止すると離脱症状が生じるため、投与量の調整や医師の指示に従うことが必要です。

パニック障害 SSRI
パキシル(パロキセチン):2000年

パキシル(パロキセチン)は、選択的セロトニン再取り込み阻害剤(SSRI)の一種であり、うつ病、強迫性障害、社会不安障害、パニック障害、PTSD(心的外傷後ストレス障害)などの精神障害の治療に使用されます。

パロキセチンは、脳内のセロトニン濃度を上昇させることにより、神経シナプスの活動性を高め、うつ病や不安障害などの症状を改善することが期待されます。

副作用として、吐き気、下痢、性的機能の低下、不眠症、頭痛、めまい、多汗症、食欲増加などが報告されています。また、パロキセチンは、他の薬剤との相互作用があるため、他の薬剤を併用する際には注意が必要です。

パロキセチンの投与量は、医師によって個人に合わせて決定されます。通常、初期投与量は20mgであり、必要に応じて増量されることがあります。投与前に、医師に自分の健康状態や投与中の他の薬剤、アレルギーの有無を報告することが重要です。また、急に投与を中止すると離脱症状が生じるため、投与量の調整や医師の指示に従うことが必要です。

パニック障害 SSRI
ルボックス(フルボキサミン):1999年

ルボックス(フルボキサミン)は、選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)とは異なる作用機序を持つ、新しい種類の抗うつ薬です。主に重症うつ病や双極性障害の治療に使用されます。

フルボキサミンは、セロトニン神経系やノルアドレナリン神経系に関わる転写因子であるCREBの発現を増加させることにより、神経細胞の活動性を向上させ、うつ病や不安障害などの症状を改善することが期待されます。

副作用として、吐き気、下痢、性的機能の低下、不眠症、頭痛、めまい、多汗症、食欲増加などが報告されています。

フルボキサミンの投与量は、医師によって個人に合わせて決定されます。通常、初期投与量は50mgであり、必要に応じて増量されることがあります。投与前に、医師に自分の健康状態や投与中の他の薬剤、アレルギーの有無を報告することが重要です。また、急に投与を中止すると離脱症状が生じるため、投与量の調整や医師の指示に従うことが必要です。

カッコ内は一般名で西暦は発売日です。

名前に含まれている通り、セロトニンを増やすための薬です。

パニック障害や不安障害系で処方されることが多い薬です。

これは基本的に毎日決まった量を飲み続けます。

突然やめたりすると離脱症状と呼ばれる症状が出るため、減薬の際も注意が必要です。

離脱症状とは?

SSRIの容量を減らす際には必ず自己判断ではなく、お医者様との相談が必要となります。

薬物依存症や精神障害の治療に用いられる薬物には、中止する際に生じる離脱症状があるものがあります。離脱症状とは、薬物使用を継続していた場合に、急に薬物を中止したり、投与量を減らしたりした際に生じる身体的な症状や精神的な症状のことを指します。

離脱症状の症状や重さは、薬剤の種類や量、使用期間、個人差によって異なります。軽度のものでは頭痛、めまい、吐き気、不安、イライラなどが現れ、重度のものでは幻覚、うつ病、痙攣、中毒症状などが生じる場合があります。

薬物依存症や精神障害の治療に用いられる薬剤では、特に急激な投与中止や減量は離脱症状を引き起こす可能性が高く、適切な方法で減量を行うことが重要です。医師と相談しながら、ゆっくりと投与量を減らしていくことで、離脱症状を最小限に抑えることができます。

セロトニンとは?

セロトニンというのは不足すると不安感が出てくる脳内物質になります。

薬物療法だけでなく、日常生活を気を付けることによってもセロトニンは増やすことができます。

・太陽を浴びる
・運動をする

つまり、規則正しい生活をすることがとても重要です。

適度な運動も心掛けましょう。

セロトニンは、中枢神経系で活動する神経伝達物質の一種です。化学式は5-HT(5-hydroxytryptamine)で表され、主に腸管、血小板、中枢神経系などに存在しています。

中枢神経系では、セロトニンは神経伝達物質として、さまざまな神経機能に関与しています。例えば、情動や睡眠、食欲、痛覚調節、記憶、学習、行動などの調節に関与しています。また、うつ病や不安障害などの精神疾患にも関与していることが知られており、抗うつ薬などの薬剤がセロトニンの再取り込みを阻害することにより、セロトニン濃度を増やすことで、これらの疾患の改善が期待されます。

セロトニンは、食物中にも含まれており、バナナ、トマト、ピーナッツ、チーズ、キノコなどに多く含まれています。また、運動や日光浴なども、セロトニンの分泌を促すと言われています。

第1章 脳が証明する現代の生きづらさ―習慣の変化によって弱ったある神経
第2章 「脳の活力」セロトニンと脳のしくみ
第3章 若さと活力を守るセロトニン
第4章 セロトニンの「食えない」性質
第5章 セロトニン体質になる毎日の習慣
第6章 「涙」の力と「触れる」効用―ストレスを癒す共感力
第7章 タッピングタッチのすごい効果
第8章 体にも、心にも効いてくるタッピングタッチ
第9章 自分を癒せる、家族を癒せるタッピングタッチ技法

上記書籍ではセロトニンについてわかりやすく解説されています。

パニック障害は普段の体調にも左右されるため、薬物療法だけではなくて健康的な生活、これを心掛けることで症状が軽減されます。

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