【完全ガイド】パニック障害の診断基準:DSM-5で知る症状と評価基準

DSM-5とは何か?

DSM-5(Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders, Fifth Edition)は、アメリカ精神医学会によって作成された精神疾患の診断および分類のための国際的な基準です。DSM-5は、世界中の精神医療従事者が共通の言葉を使い、同じ基準で病気を診断することを可能にするために使用されています。DSM-5には、多数の精神疾患に関する診断基準が含まれており、臨床的に有用な情報を提供することが目的とされています。

パニック障害とは何か?

パニック障害は、突然発作的に強い不安や恐怖を感じる症状が現れる精神障害のひとつです。この症状は、普段の生活の中で予期せぬタイミングで現れ、心拍数の増加や汗、手の震え、吐き気、めまい、呼吸困難などの身体的症状を伴うことがあります。また、パニック障害は、心臓病や喘息、甲状腺機能亢進症、低血糖症、更年期障害など、他の病気とも似たような症状を引き起こすことがあるため、診断には注意が必要です。

DSM-5におけるパニック障害の診断基準とは?

DSM-5におけるパニック障害の診断基準は以下のようになっています。

  1. 頻繁に発作を起こし、その中には、心拍数の上昇、発汗、手の震え、息苦しさ、胸の痛み、吐き気、めまいなどの身体的症状を伴うものがある。
  2. 発作は予期せず、いつでも起こる可能性がある。
  3. 発作後に、少なくとも1ヶ月間、発作を再度起こすことを恐れたり、それが原因で生活に支障をきたすような過剰な心配がある。
  4. 発作を他の症状(薬物の使用や身体疾患など)によって説明できない。

これらの基準が、パニック障害の診断に必要とされる基本的な要件となっています。ただし、診断は医師による詳細な面接や検査によって確定されるべきです。

パニック障害の診断に必要な評価項目とは?

  1. 症状の出現と頻度:不意に発生する強い不安や恐怖感を伴う発作が起こっているかどうか、およびその頻度を評価します。
  2. 発作の症状:発作の際に現れる身体的、心理的な症状を評価します。例えば、心臓の鼓動が速くなる、動悸がする、息苦しさがある、汗をかく、震える、めまいがする、胸が痛む、不快感や異常感を感じる、現実感を失う、死ぬという恐怖感がある、といった症状があります。
  3. 症状の持続時間:発作がどの程度の時間続くかを評価します。
  4. 症状の影響:パニック発作が、日常生活にどのような影響を与えているかを評価します。例えば、仕事や学業、家族や友人との関係、レジャーやスポーツなど、さまざまな活動に制限を与えているかどうかを調べます。
  5. 他の障害との鑑別:パニック発作が、他の障害と混同されている可能性があるため、他の精神障害との鑑別診断が必要です。例えば、心的外傷後ストレス障害(PTSD)、社交不安障害、特定の恐怖症、双極性障害、統合失調症、薬物乱用障害などがあります。

以上のような評価項目を総合的に考慮し、DSM-5に基づいてパニック障害の診断を行います。

DSM-5による診断のメリットとデメリットとは?

DSM-5による診断のメリットとデメリットは以下のようになります。

【メリット】

  1. 一定の基準に基づいた診断が可能:DSM-5には、各疾患の診断基準が明確に示されており、それに沿って診断を行うことができます。このため、診断に一定の基準があるため、診断の統一性が確保されます。
  2. 患者さんと家族に対する説明がしやすい:DSM-5による診断結果は、患者さんや家族に対してわかりやすく説明することができます。診断名や基準が一定しているため、理解しやすいというメリットがあります。
  3. 治療方針の決定に役立つ:DSM-5による診断は、治療方針を決定する上で非常に役立ちます。診断名や基準に基づいて治療法や薬剤を選択することができ、治療の効果を高めることができます。

【デメリット】

  1. 疾患の多様性が考慮されていない:DSM-5には多数の疾患が記載されていますが、実際には症状が多様であり、一つの診断名で表すことができない場合があります。
  2. 診断に時間がかかる:DSM-5に基づく診断は、患者さんとの面接や質問に基づくため、診断までに時間がかかる場合があります。
  3. 過剰診断や誤診断が起こる場合がある:DSM-5に基づく診断は、症状に基づくため、過剰診断や誤診断が起こる場合があります。また、疾患の多様性が考慮されていないため、正しい診断がつけられない場合もあります。

【パニック障害・在宅勤務・副業】自宅で現役エンジニアから学べる TechAcademy [テックアカデミー]


自宅で現役エンジニアから学べるWeb制作・データサイエンス・AIなど幅広い分野に対応
10代〜40代の男女におすすめ!副業・フリーランス・就職/転職を目指す
挫折せずに学べる!初心者向けの副業コースが人気
現役プロのパーソナルメンターとの個別サポートで学びを加速!
ライフスタイルに合わせて受講できる!オンライン完結の TechAcademy でスキルアップ

普段の生活でポイントを貯めるならハピタス!

にほんブログ村 メンタルヘルスブログ パニック障害へ
にほんブログ村

パニック障害ランキング